第59回 日本小児股関節研究会

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ご挨拶

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会長ご挨拶

会長ご挨拶

第59回日本小児股関節研究会
「未来を支えるために」

会長 吉川 一郎
自治医科大学とちぎ子ども医療センター 小児整形外科教授

この度、私どもの主催で令和2年(2020年)6月12-13日に「第59回日本小児股関節研究会」を宇都宮市で開催する運びとなりました。本会は、整形外科関連の学会のなかでも歴史と伝統のある学会でありまして、このような由緒ある学会を主催させていただけますことは誠に光栄なことであります。
 私は自治医科大学卒業生で、卒業後、すぐに横浜市立市民病院にて初期研修後に神奈川県立厚木病院整形外科に勤務をして9か月間ほど整形外科専門研修を受けました。当時、東京慈恵会医科大学助教授村瀬鎭雄先生と部長の勝又壮一先生による「先天性股関節脱臼外来」を見せていただいたのが私の小児股関節診療の始まりです。その後、2年間の診療所勤務を終え、後期研修期間中に神奈川県立こども医療センターにおいて肢体不自由児施設に入所治療中のペルテス病のお子さんたちを診療させていただき、ペルテス病の完全免荷保存療法と手術治療の両方を経験させて頂きました。そして、義務明け後に、母校に帰り日整会主催の超音波股関節セミナーを受講した後に自治医大附属病院小児整形外科外来を開設し、先天性股関節脱臼患者の治療と超音波による小児股関節の評価を一人で開始しました。2007年に自治医科大学とちぎ子ども医療センター小児整形外科が開設されて以来、渡邉英明先生(現、当科准教授)と二人三脚でDDH、ペルテス病、麻痺性股関節脱臼、化膿性股関節炎などの小児股関節疾患の診断と治療に取り組んで参りました。
 小児股関節疾患疾患の治療は、子どもたちの人生を一緒に背負うことであります。それはすなわち、日本の未来を支えることに通じます。今回の宇都宮での学会に皆様が集まっていただき、小児股関節疾患の診断と治療に関するこれまでの皆様の成果をお互いに持ち寄り、大いに論じ合っていただくことが、素晴らしい日本の未来を創造するお手伝いをすることになると考えて、今回の学会のテーマを「未来を支えるために」としました。
 学会開催地の宇都宮市は江戸時代から関東地方と東北地方の中継地点であることと日光への入り口であることから地政学的要所として発展してきました。「餃子の宇都宮市」として全国的に有名になっておりますが「とちぎ和牛」、「日光ゆば」、地元で採れた新鮮で美味しい果実や野菜なども宇都宮市内の多くのお店で味わうことができます。学会期間中やその前後を利用しましてぜひ栃木県と宇都宮の美食を堪能していただきたいと思います。また、JR宇都宮駅から日光駅まで50分弱の所要時間です。お色直しを終えた「日光東照宮」とその関連寺院をぜひ一度訪れてみてください。この研究会を楽しい意義深いものとすべく、一緒に盛り上げていきましょう。たくさんの会員のかたがたのお越しをお待ちいたしております。